個人事業主やフリーランスが年金を増やす方法

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個人事業主はサラリーマンと違い、退職金が存在しません。

また、サラリーマンとは異なる、いわゆる「一階建て」のため、老後の資金は自分で用意する必要があります。

そこで今回は、個人事業主やフリーランスが老後に困らないために知っておくべき「年金の増やし方」について解説していきます。

老後資金を蓄えるための方法もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

フリーランスと年金の仕組み

まずは、改めてフリーランスと年金の関係について解説していきます。

国民年金は全員が加入する

国民年金は20歳以上60歳未満の国民全員が加入する義務があります。保険料は定額となっており、給付金額は加入期間によって増減します。

国民年金は満期加入の場合全額の支給がされますが、一部加入していない期間があればその分だけ減額されて支給されることになります。

国民年金のみに加入する人(第1号被保険者)の毎月の年金保険料は定額(2021年度時点で16,610円)ですが、平成16年度から保険料の段階的な引き上げが行われてきました。

平成29年度に上限(平成16年度価格※で16,900円)にまで達したため、引き上げが完了しました。平成31年4月から第1号被保険者に対して、産前産後期間の保険料免除制度が施行され、平成31年度分より保険料が月額100円引き上がりました。

参考:厚生労働省

厚生年金はサラリーマンなどが加入する

国民年金と異なり、厚生年金の加入対象者は主に会社員などのサラリーマンです。

フリーランスや個人事業主は厚生年金には加入しません。国民年金の上に上乗せされ給付される年金のため、厚生年金を「2階建て部分」と表現されます。

国民年金は国民全員加入義務があるため、会社員は国民年金保険料と厚生年金保険料の両方を納めることになります。

厚生年金の保険料の半分は雇用主(会社など)が負担してくれるため、厚生年金加入者は残り半分を負担するかたちになります。

フリーランスの年金と控除について

個人事業主やフリーランスの方は会社員の配偶者のように、扶養に入って「第3号被保険者」となり年金支払いを免除される制度はありません。

そのため、扶養者であっても自分で国民年金に加入し支払いをしなければならないのです。

一方で、フリーランスや個人事業主は確定申告の際に年金の納付金額を控除することができます。

老後が不安なフリーランスや個人事業主が考えておくべきこと

以上のように、フリーランスや個人事業主はいわゆる1階建て部分の国民年金部分しか老後の支給されません。そのため、充分な蓄えがない限り、老後になって生活費が不足してしまう恐れがあります。

そこで、フリーランスや個人事業主が老後のために何をすれば良いのか考えてみましょう。

老後の生活費を考える

私たちの老後はどのくらい生活費が必要なのでしょうか。

金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」における報告書にて、老後2,000万円の生活費が不足するといういわゆる「2,000万円問題」が話題となりました。

「2,000万円問題」は、夫が65歳以上、妻が60歳以上の夫婦であり、2人とも無職である場合、毎月約5.5万円の資金が不足し、20~30年間生活すると不足額が約1,320~1,980万円に上るという試算に基づいて発表されたものでした。

これはあくまでモデルケースであり、世帯構成や貯蓄、生活費によって結果は大きく異なりますが、国民年金しか支給されないフリーランスや個人事業主の場合は老後資金が深刻な問題となるでしょう。

生命保険文化センターが実施した意識調査によれば、老後の最低日常生活費は月額で平均22.0万円、ゆとりある老後生活費は平均34.9万円必要とされています。

サラリーマンの場合は厚生年金や退職金がありません。そのため、どう老後資金を蓄えておくか考える必要があるでしょう。

節税のための控除をフル活用する

フリーランスや個人事業主は、自分の事業で必要になった経費などを課税所得から控除することで、税金を節税することができます。

国民年金や国保だけでなく、事業に関連した経費は忘れずにしっかり経費計上し、余計な税金を払うことのないようにしましょう。

また、次にご紹介するiDeCoなども節税効果と老後の資金準備に効果的です。

上手に節税をし、手元資金を少しでも残しておくことが大切です。

フリーランスや個人事業主が活用すべき制度

フリーランスや個人事業主は老後の資金を自分で用意しなければなりません。

そこで、ここからは年金にプラスして資金を増やせる便利な制度をご紹介します。

若い頃からコツコツ資金を運用し、ゆとりある老後を目指しましょう。

国民年金基金

国民年金基金は、厚生年金のように1階建ての国民年金に上乗せする年金のことです。個人事業主やフリーランスなど第1号被保険者だけが加入でき、国民年金に加えて一定額拠出します。

国民年金基金のメリットは、掛け金が全額所得控除の対象となることです。そのため、来年度の所得税を抑えるための節税対策として活用できます。

また、国民年金は生涯に渡り支払いを受けることができ、少ない掛け金から始めることができるため、経済状況に合わせて支払いを行うことができます。

国民年金基金は将来の受取額が確定していることも特徴のひとつです。そのため、将来どの程度お金を受け取ることができるかあらかじめ把握し、将来設計に役立てることができます。

ただし、インフレ時にはお金の価値も目減りするなどリスクはあります。

さらに、国民年金基金は一度加入すると原則自己都合でやめることはできません。

このように、国民年金基金にはメリット・デメリットがあるため、他の手段も検討してみましょう。

付加年金

付加年金は公的年金であり、将来の年金に上乗せできる制度です。

付加年金は月額400円で、この分が将来の年金に上乗せできます。付加年金は確定給付であり、受け取ることができる額は「200円×付加保険料を納付した月数」として金額が毎年加算されます。

例えば30年間(360ヶ月)保険料を支払うと、支払った保険料総額は14万4,000円となります。満期以降に加算される年金額は200円×30年(360ヶ月)で7万2,000円となり、月額換算すると6,000円、2年で元を取ることができます。

ただし、国民年金基金との併用ができないため、慎重に加入を検討しましょう。

iDeCo(個人型確定拠出年金)

個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)は、自分で積み立てて金融商品を運用し、60歳以降に年金として受け取ることができる制度です。毎月の積立金、運用する金融商品など自分自身で選ぶことが可能です。

個人事業主、フリーランスの場合、毎月5,000円から6万8,000円までの間から1,000円単位で積立金額を選ぶことができます。

iDeCoは国民年金基金と同様に、掛金が全額所得控除となるため、確定申告時に所得から差し引くことで節税効果が得られます。

また、金融商品は利益に対して課税されますが、iDeCoの場合は運用期間中の運用益も非課税です。

つまり、手元のお金を積み立てる際にも、運用益にも課税されないのです。

満期時も、受け取ったお金は控除対象になります。一時金として受け取る場合は「退職所得控除」、年金形式で受け取る場合は「公的年金等掛金控除」としてそれぞれ控除されます。

ただし、、イデコはあくまで金融商品の一種です。運用リスクは加入者本人が負う必要があり、必ず将来お金が増えているとは限りません。また、加入時の月額手数料、取扱金融機関によっては口座管理料も発生する点も注意が必要です。

つみたてNISA

つみたてNISAは先に紹介した3つと比べて途中でお金を引き出すこともできるため、今回ご紹介する中では最も柔軟にお金を運用できる制度と言えます。

ただし、つみたてNISAは投資から得た運用益のみが非課税になるため、イデコのように積み立てたお金そのものが非課税にはなりません。

つみたてNISAは運用益が20年間非課税で、毎年40万円まで積み立てることができます。コツコツ将来のためにお金を貯めるにはぴったりの制度です。

余裕があればイデコと併用し、将来に備えて万全の体制を整えましょう。

まとめ

フリーランスや個人事業主の年金制度は、何もしなければいわゆる1階建て部分のみであり、サラリーマンなどに比べて老後の年金給付が少なくなってしまいます。

そのため、今回ご紹介した制度を上手に活用し、自分自身で上手にお金を蓄え、運用していくことが求められます

また、今回ご紹介した制度は非課税での積み立てや運用益の受け取りが認められているため、節税にも役立ちます。

制度を上手に利用し、効率的に手元のお金を守っていきましょう。

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