フリーランスがクライアントと仕事をする際は、後からトラブルになることを避けるために契約書を作成しておく必要があります。
しかし、契約書はどんな内容でも良いというわけではなく、特定の必要事項を網羅していなければなりません。
そこで今回は、フリーランスが契約書を作成する際の注意点について詳しく解説していきます。
フリーランスが契約書を作成する際の注意点7つ
フリーランスが契約書を作成する際には、次の5つの点に注意する必要があります。
- 契約の種類を確認する
- 業務範囲を明確化する
- 契約書の契約期限を明確化する
- 報酬体系を確認する
- 著作権について確認する
- 途中契約解除について確認する
- その他不利な条件がないか確認する
では、各項目について具体的に見ていきましょう。
1. 契約の種類を確認する
一言で「契約書」と言っても、その内容にはいくつか種類があります。
フリーランスが交わす契約書は「業務委託契約書」と一般に呼ばれますが、これは民法に基づくものとされています。
具体的には、民法632条を根拠とする請負契約、民法643条を根拠とする委任契約、民法643条・656条を根拠とする準委任契約、その他派遣として業務にあたる派遣契約があります。
フリーランスの場合、どの契約を結ぶかで働き方や報酬、納品に関する考え方が異なる場合があるので、まずはどの契約に該当するか確認することが大事です。
2. 業務範囲を明確化する
フリーランスとして不利益を被らないようにするためには、契約書において業務範囲を明確化しておくことが大切です。
業務範囲が不明確なまま契約をしてしまうと、後にクライアントとの考え方や納品物に関する齟齬が生じ、トラブルになる可能性があります。
また、業務範囲が不明確だと、何から何まで業務だと見なされ、当初予定していた報酬に見合わない働き方を強いられることにもなりかねません。
フリーランスにとって、業務範囲の特定は身を守るために最も大切な要素です。契約書にサインをする前に必ず確認しておきましょう。
3. 契約書の契約期限を明確化する
契約書には有効期限があります。1か月なのか半年なのかなど、業務に拘束される期間をしっかりと確認しておくことが大切です。
また、契約書には契約更新についても記載する必要があります。いつ契約更新をするのか、どのような条件で契約更新をするのかなどは詳細に明記しておくべき事柄です。
例えば、「何もなければ自動的に契約更新をする」旨記載された契約書であれば、長期に渡りクライアントと取引が続く可能性もあります。
その業務へのリソースを把握するためにも、契約書の契約期限の明確化は必要不可欠な要素です。
4. 報酬体系を確認する
報酬体系については、主に次の点に気を配りましょう。
- 報酬額はいくらか
- 報酬が発生するタイミングはいつか
- 何が成果物と見なされるのか
- 修正は何度まで必要か
- 報酬の振り込みはいつか
報酬額については、具体的に何円と記載することが一般的です。後でトラブルにならないよう、事前に話した金額と違いがないか確認しておきましょう。
報酬が発生するタイミングについても確認が必要です。納品したタイミングなのか、それとも成果物が公表されたタイミングなのかなど、細かい条件は事前に確認しておきましょう。
また、そもそも何が成果物と見なされるか確認することも必要です。自分が業務として納品したものが成果物と見なされなかった場合、その分損をしてしまうことになります。
納品を行った際、クライアントから修正依頼が届くこともあるでしょう。あらかじめ修正作業は発生するか、どの程度発生するかなどを確認しておくと良いでしょう。
最後に、報酬の振り込みについても明記する必要があります。例えば、「成果物が納品された月の翌月末を期限とする」などの記載が一般的でしょう。
5. 著作権について確認する
写真やイラスト、文章などの著作物については、納品後のどのように扱われるのか著作権を明確化しておく必要があります。
「著作物については権利を放棄する」など、著作物の権利を放棄する場合と、そうではない場合が存在します。
著作権に関する取扱いの確認を怠ると、後からクライアントに自分の意図とは異なる成果物の使われ方をされてしまう可能性があります。
特にフォトグラファーやイラストレーター、ライターなどは自分の著作物に関する取扱いに気を配りましょう。
6. 途中契約解除について確認する
委託契約の場合、途中解除の可否についてもトラブルを防ぐために確認しておくべき重要な項目となります。
一般的には、契約をすると原則として期間満了までは契約を終了することはできません。しかしな、契約において指定した内容と異なる成果物を納品した場合や、著しくパフォーマンスが悪い場合などにおいては、中途解約という対処も検討されます。
仮に中途解約をした場合には、報酬が通常とは異なる金額になったり、そもそも報酬が支払われないことも考えられます。
そのため、中途解約時の条項には、途中契約解除となった場合の報酬の支払いや具体的な金額、割合などについて詳しく記載しておく必要があります。
さらに、不条理な契約解除を避けるためにも、中途解約時は前もって事前通知をするなど、手続きを確認しておくとよいでしょう。
7. その他不利な条件がないか確認する
業務委託契約を締結する際は、契約の内容に自分にとって不利な条件が記載されていないか確認しておく必要があります。
特に報酬金額や修正回数、著作権など上記の項目に不利な点がないか注意しましょう。
契約はすぐに押印やサインなどをせず、しっかり全文読んでから承諾することが基本です。
フリーランスに電子契約がおススメな理由

契約書は従来書類の郵送、押印、返送によって契約を進めていましたが、やり取りに数日かかってしまうというデメリットがありました。
そこで、現在では電子契約の導入が進んでいます。ここでは、フリーランスに電子契約がおススメな理由をご紹介します。
やり取りにかかる時間を短縮できる
電子契約の一番のメリットは、何と言ってもやり取りにかかる時間を短縮できることです。
紙の書類でやり取りをする場合、会社側は書類の作成や割印、郵送手続きに時間を取られます。
契約をするフリーランス側も、確認、押印、返送などに時間がかかります。
また、送られてきた書類に間違いがあった場合、再度書類を作成するなど修正作業にも時間がかかります。
特に、双方の住所が離れている場合は、やり取りだけで数日かかってしまいます。
電子契約であれば、すぐに確認、修正し、契約を締結できます。
いつでも確認できる
紙の書類は、保管していつでも確認できる状態にしておく必要があります。
そのため、管理スペースや書類の分類など、ある程度管理にコストがかかります。
一方で、電子契約であれば、サービスにログインすればすぐに過去の契約も参照することができるため、保管スペースを心配する必要がありません。
郵送に関する費用が削減できる
紙の契約書を作成すると、郵送や印刷、印紙などに費用がかかります。
電子契約であれば、サービスを無料で利用できるため、費用をかけずに契約を結ぶことができます。
まとめ
フリーランスは不利益を被らないように、慎重に契約書を作成する必要があります。
今回ご紹介した注意点を確認しながら、必要な項目が網羅されているか確認しましょう。
また、契約には電子契約サービスを使うことで、時間やコストを削減することができます。

